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「経済指標」と為替レートの関係を見てみよう

★為替に影響を与えるのは『金利』『景気』『物価』『貿易』に関する経済指標

 為替市場では、経済指標の結果が発表された直後から、為替レートが大きく変動する

ことがあります。これは、為替市場の参加者が、発表された経済指標の結果を参考に

これまでの為替レートに関する考え方を修正して、新しい考えに基づいて取引を新たに

始めるためといえます。

 では、為替市場の参加者は、どのような考えで経済指標の結果から為替レートの今後の

動きを予測するのでしょう?この考え方を理解するためには、どのような情報が為替レート

に影響するかを理解することが重要です。

①金利

 『金利』 とは、借金をしたときに払うコストの場合、もしくは、融資をしたときに受け取る利益

の割合を意味します。

 例えば、銀行が企業に100万円を1年間貸すとします。そして1年後、企業は銀行に借りた

お金を返します。

 この場合、企業は借りたお金とは別に、2万円を払ったとします。これは言い換えれば、

お金を貸した銀行が、貸したお金とは別に2万円を受け取ることを意味します。

 この場合企業が100万円とは別に支払った2万円のことを利息と呼び、元本に対する

利息に割合を金利と呼びます。先に例では、金利は100万円に対する2万円ですから、

2%となります。

 次に、金利と為替の関係を見るために、日本を例に考えてみましょう。

 ある日突然、日本の金利が10%に上昇したとします。現在、銀行預金の利息を見れば

わかるとおり、日本の金利はゼロに近い水準にあります。

 ところが、日本の金利が10%に上昇したとすれば、銀行預金の利息も何倍も増える

ことになります。すると、日本の銀行に預金することが以前に比べて有利となり、多くの人

が預金することになります。

 これは日本に住む人だけでなく、外国に住む人にとっても同じことが言え、保有している

外貨を日本円に変換して、日本の銀行に預金する人が増えることになります。つまり、外貨

が売られ、日本円が買われることが多くなるわけです。

 以上のことから 「金利が上昇すれば、その国の通貨は買われやすくなる」 という関係

にあることがわかります。これは、日本円だけでなく、他国にとっても同じです。

 金利水準や方向性を認識する方法としては、各国の銀行預金の金利を確認するのが

いちばんです。

 例えば、日本の場合、日本の銀行に行き、普通預金や定期預金の変化を見ることで、日本

の金利状態を確認できます。また、外貨預金の金利を見ることで、諸外国の金利状態や日本と

諸外国との金利差を把できます。

 ただし、銀行が提示する金利は、あくまで各銀行の事情に応じて決められており、為替市場の

共通認識を示したものではありません。そのため、できれば為替市場の参加者が注目する金利

を認識した方がいいでしょう。

 為替市場が注目する金利は、『政策金利』 と呼ばれるものです。これは、各国の中央銀行

が設定する金利のことで、銀行預金、貸出金利、国債の利回りといった様々な金利のおおもと

となる金利ですので、政策金利の動向を調べることで、各国の金利常置を把握することが可能

になります。

 政策金利の名前は各国によって異なります。日本の場合、政策金利は無担保コールレートで、

諸外国についても様々な名前がつけられています。

 ただ、日本では諸外国の政策金利について、英国表記よりも日本語で 『政策金利』 と

称されることが多いので、あえて英国名を覚える必要はないでしょう。

②景気

 『景気』 という言葉は、天気と同じくらい話題にされることが多いのですが、一般社会で広く

使われているわりには、その定義はあまり知られていません。 

 景気という日本語に該当する英語は 『ビジネス』 です。ビジネスとは経済活動全体を意味

するので、景気という日本語は人々の経済活動全体のことであるとわかうぃます。よって

「景気がいい」 という場合は、景気=経済活動全体ですから 「経済活動が良い」と考える

ことができます。 

 景気が良くなると、お金はより多く使われることになります。例えば、日本の景気が良くなった

場合、日本円が以前に比べてより多く使われることになります。

 これは、日本に関するビジネスをする外国人にとっても同じことが言えます。日本の景気が

良くなると、より多くの日本円が必要となるので、外国人が保有する外貨を日本円に変換する

ニーズが高まることになります。

 各国の景気を確認そるには、まず、各国の 「GDP」 を確認するのが基本です。GDPとは

国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計で、GDPが拡大すればその国の景気は

良く、GDPが縮小する、もしくは拡大しているがおエースが遅い場合は、その国の景気は悪い

と判断します。

 ただし、GDPは毎月発表されるものではなく、四半期ごとに発表され、対象となる時期も

3ヶ月間となります。

 また、GDPが発表されるタイミングは遅い傾向にあり、日本のGDPが発表されるのは、

対象時期末から見て翌々月の中旬です。例えば、1~3月期のGDPは5月の中旬に発表

されます。

 こうしたことから、為替市場では各国の景気を見るために、GDPだけでなく 『景況感調査』

という経済指標にも注目します。

 景況感調査とは、景気に関する質問を企業経営者や企業の購買担当者に尋ねたアンケート

調査のことです。一般的に、企業経営者の購買担当者は、自分のビジネスの状況、モノや

サービスの流れを日々実感している立場にいます。

 このため、企業経営者や購買担当者の回答結果は、各企業の経済活動状況を表している

と考えられます。そして、各企業の回答を集めることで、企業全体の経済活動状況、つまり、

景気を知ることができるのです。

 各国の景況感調査は、国のよって調査の名称、調査をする組織、機関が異なります。

・物価

 『物価』 とは、モノやサービスの値段を表します。例えば、りんご1個100円、パソコン1台

10万円といった具合です。また、物価は値段といった水準だけでなく、変化でかんがえることも

できます。例えば、りんご1個が去年は100円で、今年は110円どったとそます。この場合、

りんごの物価は去年に比べて10%上昇したと言えます。

 では日本の物価が上昇したと考えましょう。日本で売られているパソコンが1台10万円から

突然100万円になったとします。この場合、日本で売られているパソコンを買わず、外国で

売られているパソコンを買い、日本に運ぶ方が有利です。なぜならパソコンは、同じ製品

であればどこで買おうが性能は同じだからです。

 日本ではなく、外国で買い物をする場合、日本円を持っている人は外貨に変換する必要が

出てきます。よって日本の物価が上昇すると日本円が売られるので、他通貨に比べて安く

なると言われます。

 このように、物価が高い国や物価上昇率が高い国ほど、その国の通貨は売られやすい傾向

にあります。

 物価の状況を確認するには、各国で発表される 『消費者物価指数(CPI)』 と 『生産者

物価指数(PPI)』 の二つをチェックすることがポイントとなります。

 消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスの価格を意味し、金額ではなく指数

で示されています。

 日本の場合、消費者物価指数は2000年の平均を100とした指数となっており、ある月の

消費者物価指数が120となっていたら、その月は、2000年に比べて20%物価が高いと

わかります。

 生産者物価指数は、モノやサービスが生産される段階での物価を示します。生産者物価指数

も消費者物価指数と同じく、金額ではなく指数で示されています。

 生産者物価指数、消費者物価指数は、どの国でもおなじ名称がつかわれています。

 ただし、日本の場合、生産者物価指数に代わるものとして、企業物価指数という名称に

なっていますので注意してください。

・貿

 『貿易』 とは、二つの国の間で実施されるものやサービスの取引を意味します。そして、

モノやサービスを外国にうる場合を輸出、買う場合を輸入と言います。さらに、輸出が輸入を

上回る状態を貿易黒字、そに逆を貿易赤字と言います。

「日本の貿易黒字は1兆円」 といったニュースを聞いたことがあるかもしれませんが、これは

「日本の輸出額が輸入額を1兆円上回ってる」 という意味になります。

 貿易と為替レートの関係を見るために日本の例で見てみましょう。

 例えば、日本の貿易黒字が拡大したとします。言い換えれば、日本は諸外国からモノや

サービスの対価としてお金を得たことになります。

 ただし、諸外国から得られる 『お金』 は、当然外貨であることが多くなります。このため

貿易黒字が拡大した結果、より多くの外貨を得たことになります。

 そのため、貿易によって諸外国から得た外貨を日本で使おうとすれば、日本円に変換する

必要があります。これによって、日本円が買われやすくなり、一方で外貨が売られやすく

なります。

 以上のことから、一般的に、貿易黒字が拡大すると、その国の通貨は高くなる傾向にあり、

赤字が拡大すると安くなる傾向にあると言えます。

 貿易の状況を確認する為、為替市場では、『貿易収支』 『経常収支』 という二つの

経済指標に注目します。

貿易収支とは、モノの輸出額から輸入額を引いたものです。経常収支とは、モノの輸出入額

だけでなく、サービスや利払いなど金融関連の受取額と支払額も対象とし、貿易収支よりも

広い範囲で、外国とのモノやサービスの取引を把握したものです。

 経常収支の方が貿易収支よりもカバーする範囲が広いので、理論的には為替に与える

影響は大きいと考えられます。

 しかし、経常収支は、範囲が広い為発表されるタイミングが貿易収支よりも遅いほか、サービス

や金融の取引状況もモノの動きと連動するため、為替市場では、経常収支よりもいち早く発表

される貿易収支に注目する傾向にあります。