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「外国為替市場」とその他の市場との関係とは?

★短期的には、債券価格の下落=その国の通貨高、中長期的には通貨安

 続いて、債券市場と外国為替市場の関係です。

 こちらは、短期的には債券価格の下落がその国の通貨の上昇につながります。債券価格の

下落は、言い換えると利回りの上昇であり、金利の上昇につながります。

 金利は、外国為替市場に影響を与える非常に大きな要因で、短期的には 『金利の上昇

=利子収入の増加』 を好感して、この国の通貨が買われます。特に2000年代に入って、

世界の投資資金は高金利選好を強めていると言われ、金利上昇 (=債券価格下落) と

その国の通貨高が密接に結びついています。 

 もっとも、金利が高いということは、それだけインフレ率も高い可能性があります。中長期的

には、高インフレ率の国の通貨は売られる傾向にありますので、債券価格下落=通貨高と

いう関係は成り立たず、逆に、債券価格下落=通貨安になる場合もあります。

★その他の市場と外国為替市場の関係を見てみよう

 次に、債券市場以外の為替市場の関係です。こちらについては、次の二つのポイントが

あります。 

【ポイント1】  格通貨別の特徴に合わせた関係があること

【ポイント2】  その市場に対して、為替市場の注目が向いているかどうか?

 ということです。

 2004年以降、市場の大きな注目材料となった 『原油市場』 を例に見てみましょう。

 原油市場は、第一次、第二次石油ショックの時などを除くと、それほどおおきな注目を

集める市場ではありませんでした。

 しかし、1バーレル50ドルを越えるような大幅な原油高が続く現在、実体経済への悪影響

が世界経済の大きな懸念材料となり、為替市場でも注目を集めるようになっています。

 また、進行した原油高に対する為替市場の反応は、各国の原油高に対する悪影響の

度合いによって大きく異なりました。

 先進国の通貨の中で、最もこの恩恵をうけたのはカナダドルです。世界で10本の指に入る

石油の産出国であり、米国を中心に天然ガスを大量に輸出しているカナダ経済は、原油高に

よって大きく成長し、カナダドル高を呼びました。

 カナダ産の石油はオイルサンドと言って、中東の原油などに比べて採取コストが高くつきます。

しかし、世界的な原油高傾向の中では十分に元が取れるとあって、石油プラントなどへの

設備投資が活発になり、貿易だけでなく、自国の経済自体も原油高の好影響を受けたのです。

また、そうした投資案件に対して、海外から積極的に投資資金が投入されたことも追い風に

なり、カナダドルは、対米ドルで、1992年以来のカナダドル高水準となりました。

 カナダ以外の先進国においては、原油高は経済にとってマイナスです。

 そうした中で、原油高が自国通貨高につながったのが、英ポンドとオセアニア通貨です。英国

は産出量が減ったとはいえ北海油田がある分、他の先進国よりも状況がマシであるという

市場の認識がポンド高を呼びました。

 オーストラリアについては、石油自他が取れることに加え、原油価格の上昇が貴金属などの

商品市況全般に波及し鉱物資源の輸出がかなりの部分を占めるオーストラリア経済が、

好影響を受けたのです。

 また、ニュージーランドは、基本的に観光、酪農をはじめとした商品市況の上昇が直接

好影響になるわけではありませんが、経済的に密接な関わりを持つオーストラリアドルの

上昇につられて一緒に上昇しました。

 一方、自国通貨安につながったのが、米国と日本でした。世界最大の石油消費国である

米国は、他国よりも悪影響の度合いが強いと見なされ、ドル売りのなりました。また、

石油の輸入依存度が高く、かつエネルギー依存度も先進国の中では高い日本も、同じように

悪影響の度合いが強いと見なされました。

 このように、原油市場など、国際間にまたがる市場が外国為替市場に及ぼす影響は、

各国の経済的な状況によってまちまちになります。原油以外にも、CRBと呼ばれる

商品先物指数とオーストラリアドルの相関関係の高さなどは有名ですし、過去には、金相場

の動向がスイスフランの動向に影響を与えたこともありました。

 こうした商品市場などの動向は、世界の経済状況などによって注目が集まるか否かが

変わり、同じように、為替相場への影響力も変わるので対応が困難です。

 しかし、各国の通貨の特徴と合わせて意識していた方が、投資に役立つのは言うまでも

ありません。